専門性がキャリアをつくる時代

キャリアシリーズ

がん領域の認定薬剤師として日々現場で感じるのは、専門性のある薬剤師の価値が急速に高まっているということです。
しかし「がん」だけが専門ではありません。感染制御、精神科、緩和ケア、在宅、地域医療…。
医療が多様化する今こそ、自分の「興味」と「得意」を掛け算する時代です。

就活の視点:自分の“得意”が活きる領域を探す

就職活動では、病院や薬局の「規模」や「勤務地」に目が行きがちですが、まず注目すべきは“どんな医療に関われるか”です。確かに、規模の大きい病院は高度な知識や経験を得ることができますが、興味のある分野を学ぶことができるとは限りません。
薬局では、経験を得られないと言う声もありますが、店舗が違えば、それだけ違う経験ができるため幅が広がります。
環境は確かに大事ですが、それ以上に自分の環境に対する視点が大事です。

現場で見つける「自分のフィールド」

配属先が希望と異なることもありますが、それを「運が悪かった」とは思わないでください。
どんな現場にも“学び”があります。
私自身も、最初はがんとは無縁の部署からスタートしましたが、目の前の患者さんと向き合う中で「がん薬物療法」の重要性とやりがいに気づきました。

情報収集とネットワークが未来を拓く

もし「この領域、ちょっと面白そう」と思ったら、学会、研究会、SNSで情報を探してみましょう。
私も、Twitterで知った研究会に出てみたことで、がん領域以外の仲間とつながることができました。
今はどの領域も“横のつながり”で成長できる時代。
情報を“受け取る側”から“探す側”へシフトするだけで、世界が変わります。

おわりに:専門性は“選んだ瞬間”ではなく“育てた時間”で決まる

「この道に行く!」と最初から決めている人もいれば、「どこが自分に合うか分からない」と悩む人もいるはず。
どちらでも構いません。大切なのは、関わった領域に本気で向き合い続けること
その時間こそが、あなたの専門性をつくり、未来を切り拓きます。

就職活動は“選ばれる”ためではなく、“自分の可能性を選びとる”ための時間。
がん領域に限らず、あなたの「専門」はこれから育てていけます。
ぜひ、視野を広く、深く、持ってみてください。

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